夏ばて気味の石山寺
さて、石山寺である。以前に一度、門前まで行きお参りする事無く帰った寺である。その当時は門前にだだっ広い無料の駐車場が在り何軒かの土産物屋や食堂が立ち並び流行り廃りを感じさせない風情が漂っていた記憶がある。
もう、かれこれ15、6年も前の話ですっかり様変わりした門前はきれいにはなっていて、境界線の向こう側以外は今風に落ち着かされてしまって趣は見いだせはしなかった。
何時の頃から入山料を徴収する様になってしまったのかは分からないが何か釈然としないままそれを支払い本堂へと向かう、真夏であることも重なってなのか今ひとつ空気がピシッとしない。本堂も普通に感じる緊張感はまるでなかった。
何か観光化されつくしてしまったのか或いは御本尊様が何処かへ行ってしまわれたかの様な空虚な感じがしてならなった。
何十年振りかで胎内仏が拝観出来るらしく書いてあったので「特別拝観料」を払って本堂にあがらせて頂いた。3体の胎内仏のうち2体の仏様には強烈な念を感じる。おそらくはこの3体の御本尊様が石山寺の総てなのかもしれないと思わせる位の大きな念であった。それはそこから見る者を一歩たりともうごかさせない等と言う物ではなく、どちらかと言うと「総てを許して」きた念に愚僧には感じられて仕方なかった。
しばらくじっと見つめていると何故かそこにいては気の毒な様な気がして来て、退散した。


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